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医院だより

サージェリーファーストサミットに参加してきました

暑い夏が終わりを告げようとしていますが、仙台は曇り&雨と、なかなか秋の良い日が来ません。最近は、梅雨の時期よりも、秋雨前線の影響を受ける今の時期の方が、梅雨らしい気がします。

さて、先日、仙台で開催されたサージェリーファーストサミット(SFS)に参加してきました。

プレシンポジウムを含めると3日間の充実したセミナーでした。

1日目は、プレシンポジウムで、日本の演者による講演でした。

2,3日目は、海外の先生方による講演でした。
サージェリーファーストを行っている世界のトップ矯正歯科医による講演でとても魅力的な内容でした。

サージェリーファーストと言う治療法は、顎変形症治療の方法のひとつです。

一般的な顎変形症の治療は、術前矯正治療と呼ばれる矯正治療を行った後に、顎の手術を行う方法ですが、サージェリーファースト法は、術前矯正治療を行わず、最初に顎矯正手術を行い、積極的な矯正治療は、手術後から開始する治療法です。

それぞれの方法には利点欠点があります、

従来法の利点としては、手術時の上下の咬み合わせが安定しているため、手術が行いやすいことや手術時の顎の位置を正確に設定できる。欠点としては、手術の時期が予測しにくく、Decompensationと呼ばれる歯を適正な位置に治すことを手術前に行うため、顔貌が一時的に悪化し、咬み合わせが非常に不安定になります。

サージェリーファースト法の利点は、手術から治療が始まるため、手術時期が選べること、Decompensationを行わないため、顔貌の一時的な悪化がないことやRAP・SAPといった手術後に起きる変化により術後約3か月間、歯がとても動きやすくなり総治療期間が約1年で済む点が最大のメリットだと思います。欠点は、手術前の治療予測が非常に複雑で、特に上下顎への骨切り術の際には難解となります。手術後からの矯正治療には、インプラント矯正治療に対して熟練した技術が必要となります。ミニプレートを利用した矯正治療となることから、保険が効かない治療になるというのが最大の欠点です。

私が、東北大学大学院に在学中に、韓国から留学されていたベク先生とセミナー会場でお会いできました。ソウル大学出身で、非常に優秀な先生なのですが、非常に気さくで、「今度、韓国に招待するから見学においでよ。」と声をかけていただきました。

セミナー合間の時でしたが、ベク先生と一緒に来仙されていた口腔外科医の先生方と、記念写真を撮影しました。

朝から夕方までビッシリの充実した内容のセミナーでした。

10月末には、日本矯正歯科学会が横浜で開催されます。今回は、専門医の更新試験を受けることになっているので、しっかりと準備を進めて、試験に挑んできたいと思います。

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